2006/08/11(金)続・Apple Pro KeyboardをWindowsで使用する

前回では、Windows標準で用意された機能だけでやろうとし、結果としてあまり使い勝手は良くなりませんでした。
そこで、今回はキーリマップソフトを使用し、使いやすくすることが目的です。

用意するもの

キーリマップソフトとして窓使いの憂鬱を利用しました。

設定方法

1. レジストリによるキーリマップ

まず、レジストリで以下のように変更します。

変更前変更後
左Alt(option)左Win
左command左Alt
右commandカタカナ/ひらがな
F13PrintScreen
F14ScrollLock
F15Pause
Num ,BackSpace
Num =,

これで、英数、かなキー以外は109キーボードに配置を似せることができました。

2. 窓使いの憂鬱によるキーリマップ

インストールされ、すでに利用しているものとして話を進めます。
まず、利用している.mayuファイルに以下の項目を追加します。

def key Mac英数 = 0x71
def key Macかな = 0x72

key U-Mac英数 = D-半角/全角 U-半角/全角
key U-Macかな = D-変換 U-変換

これで再読込すれば英数キーが全角/半角に、かなキーが変換キーとして利用できます。
変更するポイントとしては、Pro Keyboardの英数キー、かなキーがキーを離したときしかスキャンコードを発生させないので、これらのキーが離されたスキャンコードが発生した場合に変更したいキーが押され、離されたスキャンコードを連続して割り当てればいいということです。

2006/08/10(木)[Apple] Pro Keyboard M7053

[album:keyboard:prokey_1.jpg:Apple Pro Keyboard]
ハードオフで「英数」キーが無いApple Pro Keyboardがジャンク扱いで売られていた為確保。\500。
このオサレなキーボードは気になっていたアイテムだったのでいい買い物でした。

仕様

メーカーApple
型番Pro Keyboard M7083
キーボード種別日本語116
インターフェイスUSB
キーボード構造カーブドスカルプチャ
キースイッチメンブレン
その他USB1.1ポート*2

使用感

デフォルトの状態では、Windowsで使用することもままならない為、キー入れ替えを施し、日本語キーボードとして利用できる環境を作るところから始めました。

配列

全角/半角キーがなかったり、無変換、変換、ひらがなキーがなかったりし、Macで使用するであろうキーが替わりにある以外は以外は一般的な106キーボードとほぼ同じ配列をしています。まぁ、Mac用のキーボードをWin用のキーボードとして語ること自体がナンセンスですので、配列に関してはあまり語らないことにします。

スペースバー

右側に妙に長く取ってあり、微妙に使いづらい。左手で押すことはあまり考えていないのでしょうか?
↓上:Apple Pro Keyboard/下:IBM Space Saver II Keyboard
[album:keyboard:prokey_2.jpg]

キートップ

これまで使用してきたキーボードの多くはフラットであるか、そうでなければ指を置いたときにフィットするように湾曲しているのですが、このキーボードは4隅から中央に向けて湾曲しています。この構造が使いやすいかどうかは微妙ですが、結構変わった構造を持っていると感じました。

タッチ感

押下に妙に力が必要なメンブレンタッチで、お世辞にもタッチ感がいいとは言えません。このキーボードを利用していると異様に指が疲れます。
真の玄人でないとこのキーボードを使いこなすのは難しいのでしょうか?

どうやら、私が購入した商品の状態が悪かったことに由来するようです。キートップを洗浄し、スムースエイドを塗布したら見違えるくらいに軽いタッチになりました。
その上での再評価。メンブレンとしては標準より軽めのタッチで、それなりに実用的です。ただ、スライドの接地面が多いのでいつまでもつかが疑問ですが…。

チルトスタンド

デザイン的にチルトスタンドがないと思っていたのですが、ありました。しかし、一般的なキーボードに比べ変化する高さが少なく、あまり使いやすさは改善されませんでした。
[album:keyboard:prokey_3.jpg] [album:keyboard:prokey_4.jpg] [album:keyboard:prokey_5.jpg]

デザイン

CapsキーやNumLockキーにLEDを埋め込んでいたり、クリア素材を使用したキートップ、そしてアクリル素材を利用したフレームは、Windowsには無い、Mac的なオシャレなキーボードであることは間違いありません。
しかし、少なくともWindowsキーボードとして利用した場合は使いやすいとは言い難く、デザインを取るか実用性を取るかといった感じになりそうです。

総評

Windowsのキーボードにはないデザインを重視したキーボードです。Windows環境では実用的に微妙なところですが。Macは知りません。

評価

デザイン: ★★★★★
実用性: ★★

2006/08/10(木)Apple Pro KeyboardをWindowsで使用する

[album:keyboard:prokey_1.jpg]
Apple Pro Keyboardを安価で入手した為、それに先立ちWindowsでPro Keyboardを使用する為のTipsを纏めることにします。

はじめに

Apple Pro KeyboardはUSBキーボードですので、Windowsに接続すると通常のUSBキーボード同様に認識します。
しかし、Windows用キーボード(109日本語キーボード)とApple Pro Keyboardでは発生するスキャンコード(キーコード)が異なる為、そのままでは利用が困難です。
これらの違いを吸収し、Windowsで利用できるようにすることが今回の話題です。

109日本語キーボードとの相違点

Apple Pro Keyboardと一般的な109日本語キーボードとの相違点を調べました。

両方にあるがキー表記が異なるもの

Scancode109日本語キーボードApple Pro Keyboard
38左Alt左Option
B8右Alt右Option
DB左Win左Command
DC右Win右Command
0EBackSpaceDelete(Enter上)
D2Inserthelp

どちらかにしか存在しないキー

Scancode109日本語キーボードApple Pro Keyboard
29半角/全角-
7B無変換-
79変換-
70ひらがな-
E05Dアプリケーションキー-
E037PrintScreen-
46ScrollLock-
E11D45Pause-
72?*1-英数
71?*2-かな
5D-F13
5E-F14
5F-F15
E02E-VolUp
E030-VolDown
E020-Mute
6C-CD排出
59-Num =
7E-Num ,

*1 : showkeyではキーが離された場合のみ取得可能、0x72

*2 : showkeyではキーが離された場合のみ取得可能、0x71

カスタマイズ

日本語キーボードとしてApple Pro Keyboardを使用する場合にネックになるのがまず、「半角/全角」キーです。
当初、これをApple Pro Keyboardの「英数」キーに割り当てようと考えていたのですが、Windows上ではスキャンコードの取得すら困難でした。
Linux上で$showkey -sでようやく取得できたのですが、押下時のみ取得可能で、キーを離したときにはスキャンコードが発生しない特殊なキーでした。
まぁ、なんとか取得できたので早速試してみたのですが、玉砕という結果となりました。
#「かな」キーも同様

仕方がないのでWinキーとして使用可能な左Appleキーを「全角/半角」に、右Appleキーを「変換」キーに変更し、またF13~F15はPrtScrなどに変更します。
纏めると以下のような感じになります。

変更前変更後
左Apple全角/半角
右Apple変換
F13PrintScreen
F14ScreenLock
F15Pause
Num =BackSpace
Num ,,

尚、VolUp,VolDn,Muteはデフォルトのままで使用可能、Windowsでは存在意義が解らないCD排出キーは今回は割り当てていません。

変更方法

WinNT系統であればレジストリをたらたら書いていくことになるのですが、ここでは深くは解説しません。

今回の場合、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layoutの下にScancode Mapを作成し、以下の様な値を持たせます。

00 00 00 00 00 00 00 00 08 00 00 00 29 00 5B E0
79 00 5C E0 37 E0 5D 00 46 00 5E 00 45 E0 5F 00
0E 00 59 00 33 00 74 00 00 00 00 00

このキーを追加したら再起動して、入れ替わっているはずです。入れ替わってなければ、設定を見直して下さい。

尚、Apple Pro Keyboardを利用しなくなり、キー割り当てを元に戻したい場合は追加したレジストリのエントリを削除し、再起動して下さい。

FAQ

  1. Q.「英数」キーや「かな」キーに割り当てられないの?
    A.私の技量ではWindows上では割り当てることができませんでした。何かいい方法があれば教えて下さい。
  2. Q.「英数」キーとかにどうしても割り当てたいんだけど
    A.有償ですが、Apple KeyboardをWindowsで利用する為のドライバがあります。(シェアウェア)
    興味のある方はこちらをご覧ください。

2006/08/03(木)Justy JKB-89S

[album:keyboard:jkb-89s_01.jpg] [album:keyboard:jkb-89s_02.jpg]
ハードオフにてAcer 6316-AWと同時購入したキーボードです。チルトスタンドが片方欠けていた為ジャンクで\100と、非常に安価に入手できました。

仕様

メーカーJusty
モデルJKB-89S
キーボード種別日本語89キーボード
インターフェイスPS/2
キーボード構造カーブドスカルプチャ
キースイッチメカニカル

使用感

配列

タイプとしてはテンキーレスミニキーボードです。このキーボードの良いところはテンキー以外の残りのキーはミニキーボードにありがちなFnキーによるコンビネーション(Fn + ↑でPageUp等)を一切排除している点です。
PageUp/DownやHome/Endなどのキーは(テンキーよりも)多用する為、(私にとって)非常に好感が持てるキーボードです。
#配列は独特ですが。慣れればそれなりに使いやすくなると思われます。

また、左Ctrlキーが左下ではなくAキーの隣にあることも好感が持てる要素です。
#Aの隣にCtrlが無いと駄目になってしまったので(笑)
[album:keyboard:jkb-89s_04.jpg]

その他では、メインキー+右に1列の構成ですのでフルサイズのキーピッチを持っていながら非常に小さくまとまっている点が特徴的です。
106/109キーのフルサイズキーボードのスペースで写真の様にマウスと並べて置くことが出来、省スペースに大きく貢献します。
[album:keyboard:jkb-89s_06.jpg]

スペースバー

スペースバーが小さく、変換キーが大きい(スペースバーと同じ大きさ)という作りになっています。何か意図があってのことかどうか解りませんが、この点がちょっと使いづらかったです。
#親指シフトには向いているかもしれませんが
[album:keyboard:jkb-89s_05.jpg]

ZXCV段の配置

が若干左に寄っています。と、言っても標準的なキーボードに比べて2mmくらい左に寄っている程度ですが。

右シフトキー

が小さいのがちょっと気にかかります。前項で述べたように右シフトキーの段が左に若干寄っている為、無造作にキーを入力していると、右シフトを押しているつもりがその隣の↑キーだったりすることが多く、慎重に入力しないとミスタイプが多発してしまいます。
[album:keyboard:jkb-89s_03.jpg]

キータッチ

キーは重めで押下時の音が大きい、いかにもなメカニカルです。
パチパチとした音で入力していて気持ちがいいのですが、いかんせん音が大きめな為、職場などでの利用には向かないでしょう。

総評

ミニキーボードでありながら89キーボードのうちFnキーによるコンビネーションがない為、非常にお勧めなキーボードとなっています。
HHKほどストイックにはなれないけどミニタイプのキーボードを探している方にはお勧めのキーボードです。

評価:★★★★

より配列が素直なIBM Space Saver II Keyboardに移行してしまった為、現在はサーバーに繋いで使用しています。

2006/08/01(火)このカテゴリは

かえでがこれまでに使用したことがあるキーボードについて語るカテゴリです。

一般的なキーボードのレビューサイトと比べて、かえでのキーボードに対する満足度の閾値が低めな為、必然的に取り扱うキーボードも高価なものではなく、メーカー製PC付属のものが多めです。
安価でそれなりの品質を持つキーボードを探している場合にいいかもしれません。

全体的な傾向としてこんな感じになります

  • 日本語キーボードを主に扱います(かえでがJISかな入力な人なので)
  • メーカー製PC付属のモデルが多いです(触る機会が多い為)
  • 中の構造までは扱いません
  • 客観性よりも主観的な評価を行っています

入手経路も中古やジャンクである為、経年劣化による状態変化も少なからずあると思います。
キーボードは人によって結構好みが違う為、私の評価を鵜呑みにしないようにして下さい。